目次
未経験の方が建築業界へ転職することは珍しくありません。
しかし、求められる職種・スキルや、デメリットなどの具体的なことを知らないと「こんなはずじゃなかった」と後悔する可能性があります。
そこで本記事では、未経験者が建築業界で転職するためのポイントや成功事例、求人情報の収集方法などを幅広く紹介します。
3分間だけでも本記事を読むことで、未経験でも建築業界へ転職成功する可能性が高まりますので、ぜひ参考にしてください。
この記事でわかること
- 未経験で転職できる建築職種
- 未経験から建築業界へ転職を成功させるポイント
- 未経験から建築業界へ転職するときの注意点
- 未経験から建築業界へ転職を成功させた人の事例
こんな方におすすめ
- 未経験でも建築業界へ転職できるのか知りたい
- 未経験から転職できる建築系の職種を探している
- 未経験から建築業でキャリアアップする方法を知りたい
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未経験で建築業界へ転職するメリットデメリット
建築業界で未経験者が転職することには、メリットとデメリットがあります。
メリットは以下の3つです。
建築業界に転職するメリット
- 転職者が少なく転職しやすい
- 経験を積めば手に職がつく
- キャリアアップの幅が広がる
建築業界は就職者が減って人手不足となっており、未経験者でも積極的に採用を進めています。
また、施工管理の場合は研修や教育制度が整えている企業も多く、自己成長が期待できます。
デメリットは以下の3つ。
建築業界に転職するデメリット
- 残業が多い
- 危険が伴う仕事もある
- プレッシャーが多い
建築業界での仕事は肉体的にも精神的にも負荷が大きいケースが多いです。
また、未経験の場合は先輩社員や現場監督からの指導や教育が厳しいことも多々あります。
建築業界の職種について
建築業界の職種は主に以下の4つに分類されます。
どの職種でも、大きくはこの4種類のどれか、もしくは複数の仕事を行うことになります。
【設計】
建築物の外観や構造、空間などを設計する仕事です。建築士やインテリアデザイナー、ランドスケープアーキテクトなどが該当します。組織設計やアトリエなどに就職することが多くなります。
【施工】
設計された建築物を実際に建てる仕事です。工事現場での施工管理、工程管理、品質管理などが主な仕事内容です。一般的には、建築会社やゼネコンで働くことが多くなります。
【監理】
施工中の建築物を設計図通りに建てられているか監督する仕事です。建築士や建築設計事務所が主な仕事先です。建築物の品質管理やコスト管理が重要な仕事内容になります。
【コンサルティング】
建築物の設計や施工に関するアドバイスやコンサルティングをする仕事です。建築士やコンサルティングファームが主な転職先です。建築物のコストや効率性、環境性などについての提言が求められます。
以上が、建築業界の代表的な職種になりますが、これらの仕事をこなすことでそれぞれに専門的な知識や技術が身に付きます。また、これらの仕事で身についた知識や技術は市場価値が高く、次の転職でキャリアアップ(年収UP)しやすくなります。
建築業界で未経験者が転職しやすい職種
建築業界で未経験者が転職しやすい職種は以下があります。
- 建築設計
- 施工管理技士
- 電気工事士
- CADオペレーター
- 建築積算士
- 建築デザイナー
- 建物調査員
いずれも、未経験から始めやすくキャリアアップに適した職種で、自身の適正合わせて職種を選ぶと良いでしょう。
それぞれの職種の業務内容や身につくスキルについて
建築設計
建築物の設計・監理に関する業務を担当します。建築法や建築基準法、施工技術についての知識が身に付きます。
施工管理技士
建築物の施工管理に関する業務を担当します。施工図面や品質管理などの知識が身に付きます。
電気工事士
建築物の電気設備に関する業務を担当します。電気工事を施工できる専門家としての知識が身に付きます。
CADオペレーター
CADを使用して図面を作成する業務を担当します。CADの操作スキルと建築ディティール知識が身に付きます。
建築積算士
建築物のコスト計算や予算管理などの業務を担当します。建築材料や工法に関する知識が身に付きます。
建築デザイナー
建築物の外観デザインやインテリアデザインなどを担当します。デザインスキルやデザインソフトの使用スキルが身に付きます。
建物調査員
建物の状況調査、報告書の作成を担当します。顧客に対してわかりやすく説明できること、建築・構造・設備各分野を総合的に把握できる知識が身に付きます。
未経験でも転職できる建築職種の年収
それぞれの職種によって年収は異なりますが、建築業界の職種はどれも高収入である傾向があります。以下に、主な職種の年収の目安を紹介します。
職種 | 目安年収 |
建築設計 | 200~800万円 |
施工管理 | 300~900万円 |
電気工事士 | 250~700万円 |
CADオペレーター | 250~400万円 |
建築積算士 | 350~650万円 |
建築デザイナー | 300~600万円 |
建物調査員 | 400~800万円 |
なお、上記はあくまでも目安であり、就職する企業、年齢、経験によっても異なります。
また、設計職種を除き、建築業界では賞与や残業代などの手当も充実している傾向があるため、実際の収入はさらに高くなることがあります。
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建築業界に未経験で転職する前に知っておくべきこと
未経験から建築業界に転職する場合は以下のことを事前に知っておきましょう。
大変な労働環境と忙しいスケジュール
建築業界は、大変な労働環境や忙しいスケジュールなどがあるため、目的を明確にして転職することが重要です。目的が明確でないままに仕事を始めると、続かない可能性があります。
ベテラン社員が多い
建築業界は、経験豊富なベテラン社員が多く、技術や知識を習得するためには、謙虚で素直な姿勢が必要です。未経験者であっても、積極的に聞き、学ぶことができる姿勢があれば、周囲からの信頼を得ることができます。
チームワークの意識が求められる
建築業界では、複数の職種が協力して仕事を行うため、チームワークの意識が求められます。未経験者でも、周囲のスタッフとのコミュニケーションを大切にし、仕事に取り組むことが必要です。
建築業界での未経験者転職のポイント
建築業界に未経験者として転職する場合、どのようなスキルや知識が求められるのでしょうか。また、資格や経験がなくても採用されるためのポイントについても解説していきます。
未経験者に求められること
建築業界には、建築士や施工管理技士といった資格を持った人材が多く求められますが、未経験者でも採用されることがあります。未経験者に求められているは、以下のようなものがあります。
- 学ぶ姿勢
- チームワーク
- コミュニケーション能力
未経験者を採用する企業は、これらを求めていることが多いため、採用面接ではこれらのポイントをアピールすると良いでしょう。
資格や経験がなくても採用されるためのポイント
未経験者が採用されるためのポイントとしては、以下のようなものが挙げられます。
- やる気や意欲があることをアピールする
- 独学や自己啓発を行っていることをアピールする
- 協調性があることをアピールする
- 建築業界に対する熱意をアピールする
例えば、建築業界に興味を持ち始めたきっかけや、将来的にどのようなキャリアアップを目指したいのかを伝えると良いでしょう。
建築業界での未経験者向けの求人情報の探し方
建築業界での求人情報を収集するためには、いくつかの方法があります。一般的な方法としては、以下のようなものがあります。
求人情報サイトの利用
求人情報サイトは、一般的な転職サイトだけでなく、建築業界に特化した求人情報サイトもあります。建築業界に特化した求人情報サイトを利用することで、より専門的な求人情報を収集することができます。
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転職エージェントの利用
人材紹介会社に登録することで、求人情報を収集することができます。また、人材紹介会社は、自分自身が持っていない求人情報や、未経験者でも採用可能な求人情報を提供してくれることがあります。
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インターネットの活用
建築業界に特化した掲示板やSNSなどを活用して、求人情報を収集することができます。また、業界関係者のブログやホームページに掲載されている求人情報もあります。
求人情報を収集する際には、できるだけ多くの情報を収集することが大切です。また、自分自身の希望や適性に合った求人情報を選択することも重要です。
建築業界に未経験で転職するときの注意点
建築業界に未経験で転職する場合、注意すべき点がいくつかあります。以下では、その主なポイントを紹介します。
建築業界の職種について理解すること
建築業界には、設計・施工管理・営業・積算・デザイン・施工など、多数の職種があります。未経験者が転職する場合は、自分がどの職種に興味があるのかを明確にしましょう。その職種に求められるスキルや知識を把握することが重要です。
勤務地や勤務時間について
建築業界は、多忙であることと、現場での仕事があるため、就業時間が長く、遠方へ勤務する場合もあります。また、現場職の場合は現場を転々とすることもあるため、勤務地にも注意が必要です。
年収が上がるには時間がかかる
建築業界は、平均年収が高めの業界ですが、実際に高給を得るには時間がかかります。未経験者が転職する場合は、その点に注意し、いつまでにどのくらいの年収を得たいのかを明確にしておくことが大切です。
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建築業界の企業口コミ情報を収集する方法
建築業界で働くためには、企業の口コミにも注意を払う必要があります。建築業界では、かなりブラックな働き方をしている企業もあります。体力的にも精神的にも負担がかかります。
口コミサイト
このような企業の口コミ情報を収集するためには、口コミサイトやSNSを活用した情報収集が有効です。
おすすめは「転職会議」と「OpenWork」です。
まずは、2つの口コミサイトを見て、建築業界で働く人たちがどのような職場環境で働いているのかをイメージしてみましょう。
SNSの投稿
また、SNSを活用することもおすすめです。
建築業界で働く人たちのツイートや、投稿を確認し、仕事内容や職場環境について情報収集することで、よりリアルな情報を得ることができます。
その中で、自分自身がどのような職場環境で働きたいのかを明確にしていきましょう。
オンラインOB訪問
さらに、実際に建築業界で働いている人たちと話をすることも有効です。
自分が興味を持っている職種の人に直接インタビューをして、仕事内容や職場環境について詳しく聞いてみることができます。
「careena」というオンラインOB訪問サービスは実際に働いている人に職場の様子などを聞くことが可能です。
積極的に情報収集をして、自分自身が納得のいく職場を見つけることが大切です。
建築業界での未経験者転職成功事例紹介
建築業界で未経験から転職して成功した人たちは、どのようなアクションを取ったのでしょうか。以下では、具体的な事例を紹介します。
1. ホームセンターから建築業界へ転職したN.Oさん(24)
元々はホームセンターに勤務していたN.Oさん。しかし、建築に興味があったことや、建築業界での仕事が「人々の生活に密着していて、社会貢献度が高い」と感じたことから、建築業界への転職を決意しました。
転職にあたり、まずは建築業界についての基礎知識を学びました。インターネットや書籍、Youtubeなどを活用して、建築に関する知識を深めたと言います。
また、建築業界には様々な職種があることを知り、自分に合った職種を探しました。その結果、自分が興味を持っていた「設計」の職種に応募し、採用されました。
その後、現場での経験を積み、独学でスキルアップすることで、今では一級建築士の資格を取得し、ハウスメーカーの設計士として活躍しています。
2. 不動産営業職から施工管理職へ転職したJ.Tさん(27)
元々は不動産の営業職に勤務していました。しかし、不動産営業では収入が不安定であることや、不動産と関係もある建築現場での仕事に興味を持ち、施工管理職への転職を決意。
現場の仕事は厳しいこと仕事柄知っていたJ.Tさんは、現場が合わなかったときに配属先の変更がしやすい派遣施工管理を希望。無事採用されました。
初めは現場での作業が全く分からず、戸惑いも多かったそうです。しかし、派遣施工管理で多様な現場を経験することで、スキルアップし、現在はゼネコンの施工管理へ再度転職。年収も営業時代の倍にまで増えているそうです。
3.第二新卒バンドマンから施工管理職へ転職したA.Kさん(25)
大学卒業後に就職せずにバンドをしていたA.Kさん。
バンドでは生活が成り立たないと、手に職がつけられる施工管理職に25歳で興味を持ったそうです。
キャリア逆転のため、転職サイトを利用し、転職エージェントにも相談し、応募企業の選定や面接対策には十分に準備をしたとのこと。
第二新卒ギリギリという年齢でしたが、現場経験を積むうちに社内でも高い評価を得て、若手所長のホープとして活躍。
3現場を所長としてこなしたのちに、再度転職。施工管理の経験を活かして、音楽関係会社の施設管理、企画・施工管理の仕事をしています。
転職成功者からの5つのアドバイス
建築業界へ未経験から転職を成功させた3名から転職成功の5つのアドバイスをもらいました。
転職理由を明確化する
A.Kさん
転職の理由をはっきりさせることで、自分に合った求人や職種を探すことができます。また、転職エージェントやキャリアコンサルタントとの相談もしやすくなります。
職務経歴書や履歴書の更新
N.Oさん
自分の経験やスキルを的確にアピールするために、職務経歴書や履歴書を更新すると良いです。また、職務経歴書や履歴書の書き方についても転職エージェントからアドバイスを受けた方がよいです。
面接対策の準備
J.Tさん
転職先での仕事内容や会社の文化などを事前に調べ、面接での質問に備えました。また、自分自身の強みやアピールポイントを整理し、自己PRの練習も行うと良いです。
ネットワークの活用
A.Kさん
知り合いや先輩に相談したり、転職サイトやSNSを活用して情報収集を行いました。また、転職エージェントやキャリアコンサルタントを利用することで、自分に合った求人情報を手軽に収集することができました。
新しいことへのチャレンジのワクワクを信じる
N.Oさん
転職先での仕事内容が過去の経験とは異なる場合もありますが、新しいことにチャレンジすることで、自分自身を成長させることができます。そのワクワク感を信じて、まずはやってみることが大事だと思います。
まとめ|建築業界に未経験で転職するためのポイント
建築業界で未経験者が転職するためには、記事で紹介したポイントを理解して転職に臨みましょう。
やるべきことは、まずは建築業界についてよく調べることです。
ビルキャリでは特に施工管理の転職について詳しく解説をしています。
未経験から施工管理への転職を検討している方はこちらの記事も参考にしてみてください。
\ コチラも参考に /
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この記事のライター
- 転職3回(元職人・元ゼネコン所長)
- 建設・不動産業界でキャリア14年目
- 不動産ディベロッパー建築部門チーフ
- 一級建築士・一級建築施工管理・宅建士ほか
詳しいプロフィールはこちら>>
有料職業紹介(許可番号:13-ユ-316606)の厚生労働大臣許可を受けている株式会社ゼネラルリンクキャリアが運営しています。
よこてん
施工王ライター