目次
やっぱり施工管理でも一級建築士を取らないと、デベロッパーに転職できないですか?
そんな疑問に答えます。
この記事でわかること
- デベロッパーなら一級建築士はなくても転職できる理由
- 施工管理しながら一級建築士の取得は不利
- 建設・不動産業界キャリア14年
- 不動産ディベロッパー建築部門チーフ
- 転職3回(元職人・元ゼネコン所長)
- 一級建築士・一級建築施工管理・宅建士ほか
「一級建築士がないのでデベロッパーに応募できません。」は非常に損です。
実は施工管理なら一級建築士の資格がなくてもデベロッパーへの転職は可能です。
一級建築士の資格がなくても、残業も少なく、年収も上がる企業に転職できたらいいと思いませんか?
また、残業の少ない企業で働きながら一級建築士を取得できたらいいと思いませんか?
この記事を読めば、一級建築士がなくてもデベロッパーに転職できる方法がわかります。
職務経歴書や面接の対策にもなるので、ぜひ最後まで読んでみてください。
こんな方におすすめ
- 転職はしたいけど資格がない
- 資格取得してからの方が転職活動に有利?
- 資格なしで転職できる求人は条件の下がる求人ばかり
『施工王』は、不動産デベロッパーの中の人(管理人)が同僚や自身の経験を元に建設業界のリアルを発信するブログです。
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施工管理からデベロッパーへの転職に一級建築士は"必須ではない"
まず、一級建築士がなくても施工管理からデベロッパーへは転職できます。
その理由は、以下の3点
- デベロッパー転職者の6割以上が持っていない
- 資格がなくても書類選考は通過できる
- 今、施工管理はデベロッパーからの需要が高い
1.デベロッパー転職者の6割以上が"一級建築士"を持っていない
応募要件に"一級建築士"の記載のあるデベロッパーに転職してきた同僚9人のうち、6人は一級建築士を持っていません。
なぜそんなことになるのかと言うと、デベロッパー業務に"一級建築士"の資格はなくても良いからです。
デベロッパーの業務は設計を行うわけではないので、一級建築士はなくても「実務ができれば問題ない。」と企業は判断します。
実務 > 資格
資格がなくても実務で実力のある人は多くいることは、企業も理解しています。
そのため、6割以上の技術転職者は一級建築士を持っていません。
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【完全ガイド】同僚15人の大手不動産デベロッパーへの転職方法を公開
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2.資格がなくても書類選考は通過できる
デベロッパーが応募要件に"一級建築士"を記載するのは、単なる書類選考のふるい掛けです。
履歴書や職務経歴書では、実務能力があるのかわからない応募者の足切りをするために、一級建築士の「フィルター」を掛けています。
ただ、この"一級建築士フィルター”はデベロッパーにとっては大して重要ではなく、「実務ができる人」と誰かに推してもらえれば通過できるレベル。
その「推し」をしてもらえるのは、
- 応募企業の知人(コネ)
- ヘッドハンター
- 転職エージェント
です。
そのため、転職エージェントに「推し」をお願いするのが現実的です。
一級建築士なしでデベに転職してきた同僚6人の全員が転職エージェント経由で転職しています。
また、"転職エージェントの推し"はデベロッパーの採用担当者にとっても都合がいいです。
その理由は、資格なしでデベロッパーへの転職を成功させるコツにも記載してますが、「推し」は選考を進める理由になるからです。
そのため、一級建築士がなくても書類選考は通過できるのが実態です。
3.今、施工管理はデベロッパーからの需要が高い
実は、施工管理はデベロッパーからの需要が高い状態が続いています。
その理由は2つ。
施工管理の需要が高い理由
- 建築費の高騰
- 品質管理の重要性の高まり
理由①建築費の高騰
デベロッパーは建築費を抑えることのできる技術者を求めています。
その背景には近年の建築費の高騰があります。建築費は2011年から25%も上昇しており、デベロッパーの事業収支を圧迫しています。
参考:建築費指数 (2021年2月分)一般財団法人建設物価調査会より
この建築費を抑えるには、建設工事を行うゼネコンとの交渉が必須となります。
しかし、ゼネコンとの交渉には当然施工の知識や経験が必要で、この建築費を抑える交渉に負けているデベが多いのです。
つまり、
デベはなるべく建設費を抑えたい。
そのためにゼネコンと交渉する必要がある。
しかしデベの営業では施工がわからないので、建設費のネゴで太刀打ちできない。
ゼネコンの言い値(高値)で契約するしかない。
という状況にあるわけです。
そこで需要が高まっているのが、建築コストがわかる施工管理経験者ということになります。
理由②品質管理の重要性の高まり
近年デベは、施工を理解して品質管理ができる人材を確保する必要に迫られています。
その理由は、品質の不備があった場合、発注者にも責任が求められるようになったからです。
この2つのニュースを期に、「建物に重大な欠陥があった場合、発注者として品質を管理できていないのは責任がある。」という認識が業界に広まりました。
つまり、デベロッパーは「施工管理経験者の人材確保が急務」になっています。
こうした背景から、施工管理から一級建築士の資格なくデベロッパーへ転職する人も増えています。
デベロッパー技術職のポジションはそれほど多くないので、求人がなくなることもある点は注意してください。
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施工管理をしながら一級建築士の取得は不利
正直な話、施工管理をしながら一級建築士を取得しようとするのは、非常に不利ですのであまりおすすめしません。
施工管理が一級建築士取得に不利な理由はたった1つ。
勉強時間がない。
これに尽きます。
朝から晩まで仕事して、疲れた体でどこまで勉強できるか。
休みも少なく、スクーリング前に課題を予習することも難しいです。
対してデベロッパーは、
- 仕事は定時上がり
- 休みが普通に取れる
という状況です。
デベロッパーへ転職すると、施工管理と比べて勉強時間は格段に確保しやすくなります。
そもそもの業務量に差がありますので、資格取得に集中が出来ます。
そのため、もし一級建築士を取得したいのであれば、デベロッパーへの転職後の方が一級建築士取得は断然有利です。
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施工管理からの転職に一級建築士資格は不要|まとめ
いかがでしょうか?
施工管理からディベロッパーへの転職には意外と一級建築士資格は活きないんですね。
それよりも面接で語れるネタを仕事で作る努力をする方が、よほど重要だと思います。
応募要件にまどわされず、まずは応募を進めてみてください。
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よこてん
施工王ライター