目次
施工管理ってこんなものなのでしょうか?みなさんどのようにされてきたのか知りたいです。
こんな疑問にお答えします。
この記事でわかること
- 建設・不動産業界キャリア14年
- 元職人、元施工管理所長、元財閥系デベロッパー(転職3回)
- 一級建築士・一級建築施工・宅建士ほか
施工管理って本当に地獄ですよね。
辞めるか悩むことも多いと思います。
この記事では、私が所長時代に悩んだ経験も含めて、施工管理のキャリアについて解説していきます。
- 施工管理を続けるか悩む
- 施工管理を辞めて大丈夫なのか?
- 施工管理の経験を活かせる職種はあるのか?
そんなことについて紹介していきます。
5分程度で読めるので、ぜひ読んでみて下さい。
こんな方におすすめ
- 施工管理の仕事がつらい
- 施工管理を続けたいけど自信がない
- 施工管理を辞めたい
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施工管理の地獄とは
私の経験からいうと、施工管理の地獄は”時間”と”人間関係”です。
施工管理の地獄
- 職人のクセが強い
- 上司・会社のパワハラ
- 労働量に対して給料が安い
- 残業が多く、休みも取れない
- 業界として理不尽が当たり前の風潮
- etc
精神的にも肉体的にも、限界まで追い込まれるので、普通の人では出来ない仕事です。
世間一般的には通らないことが当たり前になっているのが建設業界です。(特に"時間”と”人間関係”)
20代の若手のときは「自分が仕事に向いてないのでは?」と思うこともありましたが、外の環境が異常なだけなので正直、悩む必要はありません。
それだけ、『施工管理は地獄』と言うことです。
地獄と感じた代表的な内容もかんたんに紹介します。
施工管理の地獄1:すべての時間が仕事になる
とにかくプライベートの時間はないです。
これは、日中は職人さんの仕事の管理、夜は自分の仕事をすることになるからです。
- 図面
- 段取り手配
- 施主対応
- 請求書
- ほか
事務所でやりたい仕事をしている最中に職人さんから電話があって中断。
「社内報告の業務」や「施主要望の書類作成」など、現場の進捗に関係ない仕事も多く、現場を進めたいのに進められずに時間がかかる場合も多いです。
こんなことが日常茶飯事で、施工管理は一般的な会社員の2倍(文字通り16時間/日)は働いていると思います。
私の地獄エピソードは、唯一の休日の日曜日。妻との旅行中に、上司から電話。
妻を置いて現場に戻されるということもありました。(上司への対応は事前に段取り済みで現場は問題ないのにも関わらず)
※もちろんサービス出勤ですし、事故でもないですよ。
つまり、休日も関係なく仕事を意識していないといけないので、生活のすべてが仕事になります。
関連記事施工管理はプライベートがない!11の原因と5つの解決方法まとめ
施工管理の地獄2:上司と職人との板ばさみ
人間関係も他の職種に比べて苦労します。
なぜなら、上司も職人もクセのある人ばかりだからです。
上司との”言った言わないのやり取り”は日常茶飯事過ぎて、自分が折れる以外に解決策がない
指示書+現地説明でも、指示通りにしてくれない職人さん
普段ヘコヘコして調子がいいのに、お金が絡むと突然に人が変わる番頭
特に施工管理未経験の方はこういった施工管理独特の人間関係がキツイと感じることも多いかも知れません。
関連記事未経験で施工管理はここがきつい!7つの理由と回避方法
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施工管理の地獄を改善する方法
施工管理の地獄の環境は出来る限り改善したいです。
「仕事も頑張りたいし、自分のプライベートも欲しい。」
私もそう考えていました。
施工管理のキャリアを活かしつつ、”時間”を確保し、”人間関係”でも悩まない。
そんな就労環境を作るにはどうしたらいいか。
私の経験を元にご紹介します。
悩みの原因を特定する
まずは悩みの原因をハッキリしましょう。
- 時間
- 人間関係
- キャリア
これのどれに当てはまるかで、改善策は変わります。
”時間”を改善したい場合
時間を改善したい場合は以下の6つの方法を選ぶと良いです。
- 個人で仕事の効率化を図る
- 現場に仕事の効率化をお願いする
- 会社に仕事の効率化をお願いする
- 他部署異動を申し出る
- ホワイト施工管理へ転職する
- 他職種へ転職する
時間を得るために1番効果的なのは、⑥の「他職種へ転職する」です。
正直①②③は、今の施工管理の実態では難しいでしょう。
なぜなら、施工管理で"時間”を取れるようになるには、業界として変わる必要があるからです。(働き方改革でサービス残業は増加|建設業の残業上限と対策法)
ホワイトな施工管理は施工管理でもホワイトなのはこの業種!業界13年のプロが公開で紹介しています。
ちなみに、私は施工管理を辞めてよかったと思っています。
”人間関係”を改善したい場合
上司が原因か、職人さんとのやり取りが原因かで取る行動は変わりますが、施工管理を辞める必要がない場合もあります。
選択肢は、
- 現場の異動を申し出る
- 他部署異動を申し出る
- 同業他社へ転職する
の三択になるでしょう。
理由は、現場が終われば上司とも職人さんとも離れるからです。
ただし、精神的な負担が大きく体調を崩すほどであれば、すぐにでもその環境から逃げるべきです。
関連記事施工管理をすぐ辞めるのは大丈夫?辞める理由と4つの判断基準
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”キャリア”を改善したい
施工管理のキャリアを見直す場合は、「転職を検討する」の一択です。
理由は、施工管理経験を活かしたキャリアアップを狙える仕事がちゃんとあるからです。
参考記事はこちら▼
【厳選4選】施工管理におすすめの転職先|これ以外はないと断言します!
ちなみに、
- 年収600万円以上なら、JACリクルートメント。
- 年収600万円未満なら、マイナビエージェント。
がおすすめです。
\ JACリクルートメントとは? /
参考【評判と体験談】JACリクルートメントの転職で注意する点!おすすめする人しない人
【評判と体験談】JACリクルートメントの転職で注意する点!おすすめする人しない人 続きを見る
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参考【評判と体験談】マイナビエージェントの転職でキャリア向上?!おすすめと注意点の口コミ!
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施工管理の地獄の裏にあるメリット
しかしながら、施工管理にもメリットはあります。
厳しい環境だからこそ得られるものもあります。
なんで土曜も仕事なんだよ!
って思ってた新卒時代。
建設業はとても大変。
でも週に5日働く人と6日働く人は15%も成長の差がある。
8年続けて転職したら、年収は平均の2倍になった。
腐らず、戦略的にキャリアを積めば建設業だって市場価値は高まる👔
— よこ|施工管理の「転職」の人 (@yoko_tenshoku) April 10, 2021
施工管理が戦略的にキャリアを積むには以下の本がとても勉強になります。
【図解まとめ】5分で学ぶ『転職の思考法』|年収4倍にした著者が実践する手順を解説
これを理解しておくことで、施工管理を続けるかどうか判断できます。
つまり、得るもの失うもののトレードオフを理解した上で、あなたのキャリアを考えていくことがコツです。
施工管理のメリットは主に以下の2つ。
施工管理のメリット
- マネジメント力が付く
- 管理スキルがグンと高まる
ひとつずつ説明しますね。
-
施工管理の将来性は?最新の動向・展望を解説|おすすめの施工管理の始め方も
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参考施工管理の将来性は?最新の動向・展望を解説|おすすめの施工管理の始め方も
マネジメント力が付く
施工管理をして、現場を回せるようになるとマネジメント力は他の同年代に比べて格段に高まります。
なぜなら、
- 現場は会社
- 所長は社長
- 自分は部長
- 担当工種は自分の部署
- 職人さんは部下
だからです。
担当工種の合計の実行予算が1億、職人数が50人~100人だとすると、あなたは100人の部下を持ち、1億の予算管理をする部長と同じ仕事をするわけです。
また、部下も年上の人ばかりで思うように指示を聞いてくれない人ばかり。
動いてもらえるようにこちらが段取りして仕事を回す。
これを毎日行っていればマネジメント能力は自然と伸びます。
参考【完全版】未経験でも施工管理に転職できる?今からでも狙えるキャリアチェンジと条件UP
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管理スキルがグンと高まる
施工管理で得られる管理スキルは群を抜いています。
なぜなら管理スキルがないと現場は進まないし、工程通り、予算内には終われません。
ちなみに管理スキルとは、
- 目標設定スキル:適切な目標を定めるセンス
- 目標管理スキル:進捗を管理する能力
- タスク管理スキル:目標達成の行動をタスク化する能力
- 時間管理スキル:タスクの優先度やスケジューリングを決定する能力
を言っています。
日常的にこれらを行っている施工管理は、これらのビジネススキルの上昇度合いは圧倒的に高いです。
こちらの記事も参考に。
参考「施工管理はやめとけ」は真実か?キャリア12年の元所長が答えます
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施工管理がやめとけと言われる7つの理由と4つの魅力|年収・勤怠も公開
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施工管理の地獄は改善傾向
ただし、実は施工管理の労働環境は改善傾向にあるようです。
国交省は「長時間労働の是正」「給与・社会保険」「生産性向上」での施策を2017年度以降実施を始めています。
参考:https://www.mlit.go.jp/common/001220625.pdf
実際にディベロッパーからの発注に際しても、工期設定はこれまでの4週4閉所から4週6閉所、4週8閉所を前提とした発注になりつつあります。
私はディベロッパーの発注工期設定の担当者です。
中小・中堅のゼネコンへはこの工期設定は波及していないかもしれませんが、大手や準大手などの比較的規模の大きいゼネコンへは影響があります。
しかし、今後のこの改善が業界全体へ波及していくことは考えにくいです。
そう思う理由は、施工管理はやばい!の本質を知らないと間違える|建設業界は変わる?で解説していますので、興味ある方は読んでみてください。
さらにコロナウィルスの影響によって、今後の建設業界の先行きも不透明です。コロナショックの影響で建設業界に何が起こる?業界内部から今後の動向を解説
施工管理はキャリアに迷う職種
そんな地獄のような環境のなかでは、施工管理を続けていくか悩むのは普通です。
しかし、新しいキャリアに踏み出すかどうか、将来を考える余裕もないほど施工管理は忙しいです。
ここが大きな問題!!
施工管理を続けている人の中には、忙しさに負けて『思考停止』してしまっている人が多いです。
自分の意思で”続けている”のと、”続けてしまっている”のとでは、その後の人生は全く違います。
5分だけでもいいので『思考停止』から脱け出して、自分の人生を考えてみてください。
何が大切なのかを再認識する時間を取るのは、将来への投資です。
人生を考える際のヒントはこちら▼
【要約・図解】LIFE SHIFT/ライフシフトに学ぶ|ワークライフバランスがないと不幸になる
施工管理は地獄|まとめ
この記事の内容を要約します。
この記事の要約
- 施工管理の地獄は"時間”と”人間関係”
- 施工管理は皆キャリアに悩んでいる
- 施工管理の地獄の裏にもメリットはある
- 施工管理の地獄の改善は、原因を特定することから
施工管理という職種はどうしても他の職種と比べて地獄のような厳しい環境になりがちです。
ですが、「思考停止」だけはしないように心掛けましょう。
思考停止したらそれこそ地獄の日々です。
私もキャリアには悩んでいましたが、転職を決めて業務に当たっていたので何とか耐えられました。
一番手っ取り早いのは私のように「転職」してしまうことですが、そうカンタンに決断できるものではないと思います。
施工管理にはビジネススキル向上のメリットもあるので、その部分もしっかり理解した上で仕事していきましょう。
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