目次
例文を見ながら書き方や注意点を知りたいです。
こんな疑問にお答えします。
この記事でわかること
- 転職経験3回
- 元職人・元ゼネコン所長
- 元財閥系ディベロッパー技術主任
- 建設・不動産業界で約11年の経歴
就活や転職活動で志望動機を書くときは悩むことが多いですよね。
でも大丈夫。その悩みがこれまで解決されなかったのは、志望動機の型(テンプレ)を知らなかっただけです。
今までの実績(20社ほどの書類通過)を考えると、汎用性のある志望動機の型なので、ぜひ参考にしてみてください。
この記事では、私が実際に転職を成功させてきた経験を踏まえて、施工管理の志望動機の書き方を解説していきます。
1から考えると1時間以上かかる志望動機が15分程度で作成できるようになるので、ぜひ読んでみて下さい。
こんな方におすすめ
- 施工管理に転職(就職)を考えている
- 特別な理由なんてない。でもまともな志望動機は書きたい
- 面接で武器になる志望動機を書きたい
施工管理の実態やキャリアステップの参考になる記事を置いておきますので、参考にして志望動機を作成していってください。
合わせて読みたい
施工管理の志望動機を書く前に
施工管理の志望動機を書き始める前に、まずは施工管理という仕事がどんなものかは理解しておきましょう。
ここが曖昧だと志望動機が的外れだったり、企業の求める人物像と外れた内容を書いてしまう恐れがあります。
また、最悪の場合は入社後のミスマッチですぐ転職したくなったりします。
特に施工管理はミスマッチが起きやすい職種です。
十分調査してから応募していきましょう。
施工管理の就職・転職での注意ポイント
- 施工管理は将来への投資
- 就業時間は恐ろしく長い
- 休みは驚くほど取れない
- 給料は業務量には見合わない
- 施工管理は技術者のキャリアとして強い
基本的に以上のことを理解しているなら、施工管理に応募しても問題ないです。
逆に以上のことが耐えられないなら、施工管理はやめておいた方が良いです。
参考「施工管理はやめとけ」は信じていいのか|元20代所長が実態を解説
施工管理は仕事に没頭して、技術者として若いうちに自己成長したい独身者にはおすすめの職種です。
しかし家族がいたり、自分の時間が欲しい人にはあまりおすすめしません。
その理由は、以下の記事でも紹介しているので、参考にしてください。
参考【完全版】施工管理がブラックと言われる理由|学校では教えてくれない実態と今後
フラットな視点で施工管理のキャリアを考えて記事を書いていますので、ぜひ読んでもらえたらと思います。
とにかく、まずは施工管理の実態をよく理解してから施工管理に応募していきましょう。
施工管理の仕事内容
施工管理の仕事はよく5大管理が紹介されます。
施工管理の4大管理
- 安全管理
- 品質管理
- 工程管理
- 原価管理
- 環境管理
これらの仕事は、一般的なものづくり企業では部署毎に担当が分かれます。
しかし、施工管理はこれらを全て行うので、業務量は非常に多いです。
その代わり得られるスキルも貴重です。
施工管理で得られるスキル
- 建設エンジニアリング能力
- マネジメント能力
施工管理と言うと、「建設の技術力」を極めると思いがちですが、施工管理でキャリアを積むなら「マネジメント」に集中することをおすすめします。
なぜなら、マネジメント能力は転職市場で高く売れるからです。
ハイクラス転職エージェントの[st_af name="jac"]やビズリーチでもマネジメント経験者の求人は高年収求人が多いです。
また、[st_af name="miidas-nenshuu"]や[st_af name="doda-heikinnenshuu"]で適正年収査定をしても、マネジメント経験がある場合は査定年収が高くでます。
つまり、施工管理の仕事は次の転職時に年収を高くするチャンスのある職種ということです。
施工管理での私の実体験などは、施工管理とは?仕事の実態と年収|元所長の本音でも解説しているので参考にどうぞ。
施工管理のやりがい
施工管理の仕事で感じるやりがいは人それぞれかもしれませんが、本当のやりがいは「早くからマネジメントの仕事が出来ること」だと思います。
おはようございます。
【 施工管理のやりがい 】
「ものづくり」と言いますが、私は「マネジメント」が出来る事が1番かと思います。
・20~30代で責任者
・億単位の資金
・1000単位の人そんな仕事をさせてもらえるのは、他にはないんじゃないかと思います。#施工管理#おは戦20526mk
— よこ May 25, 2020
20代~30代で億単位の予算を持って1000人単位の人を動かす仕事は他にあまり知りません。
この実績があるだけで転職市場では有利ですし、そのダイナミックさは本当にやりがいを感じます。
面接や志望動機でも、この部分に魅力を感じたと書くとかなり好感触です。
参考に、施工管理のやりがいは「ものづくり」ではない!綺麗事で現場は回らないにも目を通しておくと、施工管理の先のキャリアが見えやすくなります。
施工管理に向いてない人
注意をしたいのは、施工管理に向いてない人も少なからずいることです。
向いてない場合は、施工管理を続けていくのは厳しいはずなので、自分が当てはまらないかは事前に知っておいた方が良いです。
結論から言うと、施工管理に向いてない人の決定的な特徴は、「エンジニアリング」にも「マネジメント」にも興味がない人です。
「本当にあなたは建設エンジニアリングに興味がありますか?」
「本当にあなたはマネジメントに興味がありますか?」
これに「YES」と答えられれば問題ないです。
詳細は施工管理に向いてない人のたった1つの特徴【失敗しないコツがある】でも解説しているので、参考にしておいてください。
施工管理の志望動機の型(書き方)
では、施工管理の志望動機の型(書き方)を紹介していきます。
志望動機を書くことは同時に面接対策にもなるので、以下の手順に沿ってしっかり準備しましょう。
ポイントは、「自分が目的を達成することで、御社にメリットがあります。」と伝えること。
論理立ては以下のようになります。
施工管理を志望する理由
【STEP1】目的:「将来はこんなキャリアを積みたいと考えている」
↓
(【STEP2】根拠:「こんな経験をしてきたからそう考えるようになった」)
↓
【STEP3】目的の前提スキル:「将来のキャリアのためにはこんなスキルが必要だと考えている」
↓
【STEP4】スキルの獲得:「施工管理をすることでそのスキルが得られると考えている」
↓
【STEP5】目標:「だから施工管理を志望している」
↓
【STEP6】目的の達成と利益:「御社でなら自分は○○で貢献できるし、自分の希望のキャリアも達成できる」
ステップ5までが「施工管理を志望する理由」
ステップ6までが「御社を志望する理由」
になります。
具体的にはステップで進めていきます。
志望動機の型に沿ったステップ
- 将来のキャリアビジョンを描く
- その根拠として過去の経験を書きだす
- 将来のキャリアに必要なスキルは○○だと指定する
- 施工管理で得られるスキルは○○だと指定する
- 将来のキャリアに必要なスキルは施工管理で得られる
- 企業の求める人物像と、自分の希望のキャリアをつなげる
この6つのステップで志望動機は完璧です。
あとは記入欄に合わせて短く書くだけ。
また、面接もこの6つを覚えておけば十分です。
ひとつずつ解説します。
STEP1:将来のキャリアビジョンを書く
コツは、ざっくりした内容でも良いから10年後と5年後のビジョンを設定すること。
例えば、
「10年後には小型現場の所長になって、利益を上乗せできる原価管理に強い人材になりたい」
「10年後には自分の現場だけでなく、社内の業務改善に関われるような問題解決型の人材になって、御社の全般的な業務推進に貢献できる人材になりたい」
などです。
そしてその設定から逆算して、
「10年後に原価に強い所長になるために、5年後には担当工種で常に黒字を出す社員として認知される人材になりたい」
「日々の業務に対し、問題発見と改善行動を継続していくことで、5年後には現場業務のほかにワーキンググループを立ち上げるような人材になりたい」
といった具合です。
このストーリーを軸に志望動機を書いていくので、まずは自分の希望する将来のキャリアステップを描き出しましょう。
STEP2:その根拠として過去の経験を書く
このステップは、将来のキャリアを希望する理由(あなたのバックボーンや価値観)を書きます。
例えば、
- 新卒:「学生時代にサークルの会計担当で収益に関わるような経験をしたことがある。」
- 転職:「前職で収益の上げ方は叩き込まれてきていて、仕事の前提として収益を上げることが重要と考えている。」
- 転職:「前職でも生産性向上のために○○のような工夫をして、20%ほど残業を減らすことに成功した。」
など、あなたのこれまでの経験を棚卸しして、将来キャリアにつなげます。
STEP3:将来のキャリアに必要なスキルは○○だと指定する
必要だと思うスキルをこちら側で指定します。
例えば、
- 「将来のキャリアを実現するには、社員・職人・設計者などの関係者の調整を図っていく”マネジメント能力”だと考えている」
- 「(前職の経験から、)将来のキャリアを実現するには、工程をスムーズに進める”段取り力”だと考えている。」
- 「(前職の経験から、)将来のキャリアを実現するには、職人さんとの信頼関係を築けるコミュニケーション力だと考えている。」
などです。
あなたの得意なスキルで構いません。
こちら側から自分の考えを指定しましょう。
STEP4:施工管理で得られるスキルは○○だと指定する
施工管理をして得られるだろうスキルを指定します。
コツは将来のキャリアに必要なスキルを指定することです。
例えば、
- 「施工管理で得られるのは、仕事を俯瞰して確認することが出来る”視野の広さ”だと考えている。」
- 「(前職の経験から、)施工管理で得られるのは、組織とお金を動かして利益を出す"ビジネスの基本的感覚"だと考えている。」
- 「(前職の経験から、)施工管理で得られるのは、現場で発生する多くの問題に対応できる"判断能力と分析力”だと考えている。」
などです。
STEP5:将来のキャリアに必要なスキルは施工管理で得られる
STEP1~4までをつなげます。
例えば、
施工管理を志望する理由
【STEP1】:「10年後には小型現場の所長になって、利益を上乗せできる原価管理に強い人材になりたい」
↓
(【STEP2】:「前職で収益の上げ方は叩き込まれてきていて、仕事の前提として収益を上げることが重要と考えている。」)
↓
【STEP3】:「ただ、将来のキャリアを実現するには、工程をスムーズに進める”段取り力”が必要だと考えている。」
↓
【STEP4】:「そこで施工管理をすることで、"段取り力"に必要な”視野の広さ”を得たい。」
↓
【STEP5】:「だから施工管理を志望している。」
こんな感じですね。
創作なのであまり良い例ではないかも知れませんが、わりと納得感のある論理かと思います。
ここまでで、施工管理の志望動機は完了です。
最後に応募企業の志望動機に進みます。
STEP6:企業の求める人物像と、自分の希望のキャリアをつなげる
応募先の企業採用HPなどから、求める人物像を調べましょう。
その求める人物像と自分の希望のキャリアが合っていることをアピールします。
例えば応募先が求めている人物像が、
- 「積極的に挑戦して新しいことを生み出すクリエイティブな人材」
- 「多様性を認めてイノベーションを起こせる人材」
- 「高い専門性を持ったプロフェッショナルな人材」
などであれば、以下のようになります。
施工管理を志望する理由
【STEP1】:「将来は問題解決型の人材になっていきたい」
↓
【STEP2~STEP5】:「施工管理をすることで、問題解決型の人材にもなれる」
↓
【調査】:「御社の求める人材は、多様性を認めてイノベーションを起こせる人材」
↓
「問題解決型の人材は継続的な改善ができ、新たな価値観も取り入れてイノベーションを起こすことができる」
↓
【STEP6】:「つまり、御社でなら自分はイノベーションに貢献できるし、自分の希望のキャリアも達成できる。」
↓
「だから御社を志望している」
といった感じです。
こちらも少し力技ですが、比較的理解してもらえる内容かと思います。
以上の6STEPでストーリーを準備しておけば、他者と差別化が出来た志望動機を書くことが出来ます。
テンプレを使った施工管理の志望動機の例文
志望動機の型を使ってカンタンに例文を紹介します。
書くコツとしては、STEPの順序を【調査】から入ることです。
志望動機を書く流れ
- 【調査】
- 【STEP1】
- 【STEP2】(省略可)
- 【STEP3】
- 【STEP4】(省略可)
- 【STEP5】
- 【STEP6】
例文を記載するのでご参考にして下さい。
志望動機の例文
御社を志望した理由は、多様性を認めてイノベーションを起こせる人材を評価している点です。【調査】
その理由として、私は10年後には問題解決型の人材になっていきたいと考えていることが上げられます。【STEP1】
そのためには、社員・職人・設計者などの関係者の調整を図っていく”マネジメント能力”が必要だと考えており、【STEP3】
施工管理は、"判断能力と分析力”を持って現場で発生する多くの問題に対応するため、”マネジメント能力”を高められると考えております。【STEP5】
マネジメント能力を高めて問題解決型の人材になることで、分析・改善をしながら新たなイノベーションを起こし、御社での業務推進に貢献していけると感じました。【STEP6】
以上のことから御社を志望しております。
施工管理の転職理由
志望動機の型の【STEP1】と【STEP6】を使えば問題なしです。
「今の職場では、【STEP1】と【STEP6】が達成できない。」
と主張するだけ。
「【STEP1】10年後には、小型現場でも早くにマネジメントができる人材になっていたいと考えているが、
【STEP6】会社の方針として、積極性を認めるより、堅実なリスクオフを優先していることから、私のキャリアビジョンと会社の貢献ができない。
そのため、転職を決意した。」
こうして転職理由(退職理由)を準備すれば、決してマイナスなイメージは受けません。
参考転職理由で「キャリアアップ」はNG?|問題なし。本当にそう思っているならね
施工管理の面接での逆質問
これも志望動機の型に当てはめた質問をすればOKです。
例えば、
- 【STEP1】:「将来は○○のようなキャリアを積みたいと考えていますが、御社でそのようなチャンスを掴む方法はありますか?」
- 【STEP3】:「私が目指すキャリアをすでに積んでいる社員の方は、どのような能力に長けているのですか?」
- 【STEP4】:「施工管理として活躍されている方は、どのような特徴がありますか?」
- 【STEP6】:「御社の求める人材に当てはまる方は、どのような実績を残されていますか?そこを1つの目標にしたいと考えています。」
こんな感じです。
いずれも前向きに、「御社に貢献するにはどうしたらいいか具体的な事例を教えて欲しい」といった主旨で質問すればOKです。
施工管理の内定を勝ち取るポイント
ここまで準備できれば十分合格できるレベルかと思いますが、以下の3つのポイントは押さえておくようにしましょう。
施工管理の内定を勝ち取るポイント
- 志望動機は本心で書く
- 企業研究は型を中心に
- 志望動機は誰かに確認してもらう
それぞれカンタンに説明します。
ポイント①志望動機は本心で書く
志望動機は必ず本心から書くようにしましょう。
理由は、面接でも話すことになるからです。
面接はたいてい職務経歴書やエントリーシートを見ながら、内容を深堀していきます。
そのため、自分の本心で書いていないと深掘りされた際に答えられなくなってしまいます。
当然のことですが、意外と出来ていない人も多いので注意しておきましょう。
ポイント②企業研究は型を中心に
企業研究は志望動機の型を中心として行いましょう。
理由は、企業研究は志望動機の根拠を固めるためにあるからです。
具体的には、
- 求める人物像
- キャリアステップ
- 希望部署の手がけた実績
以上で十分です。
- 求める人物像:自分が貢献できる要素を探す
- キャリアステップ:自分のキャリアビジョンを実現できるかを確認する
- 希望部署の手がけた実績:自分が得られるスキルを想定する
これだけで面接官は十分納得してくれるので、ムダに時間を費やさないようにしましょう。
ポイント③志望動機は誰かに確認してもらう
最後に、志望動機ができたら誰かに聞いてもらいましょう。
論理的におかしなところはないか、突っ込みどころはないかを確認出来ます。
近しい人に協力してもらえば、自分の頭の中も整理できてより良い志望動機が出来上がるはずです。
もし、それでも心配な場合はプロに相談するのも良い方法です。
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施工管理の志望動機|まとめ
この記事の内容を要約します。
この記事の要約
- まずは施工管理をよく理解する
- 施工管理の志望動機の型を作る
- 転職理由も型を使えば問題なし
- 面接での逆質問も型を軸に聞く
- 施工管理の内定を勝ち取るポイントは3つ
転職・就職のコツは、「自分を知り、企業を知る」ことです。
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