目次
こんな疑問にお答えします。
この記事でわかること
- 建設・不動産業界キャリア14年目
- 元職人、元施工管理所長、元財閥系デベロッパー(転職3回)
- 一級建築士・一級建築施工・宅建士ほか
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施工管理や建設業を辞めて、異業種に転職したい方って多いです。
みんな、
「施工管理から異業種に転職すれば、生活を変えられる!」
て、思っていますよね?
それ、正解です。
ただ、一応注意点などは紹介しておきます。
異業種ならどこでもいいってわけじゃなくて、長い目で見て「キャリア」も「年収」も「ワークライフバランス」も得られる転職先がベストです。
「施工管理から異業種に転職して、新しい生活を獲得したい!」と思っていたら、この記事で失敗しないための予防線を張れるので、ぜひ最後まで読んでみて欲しいです。
この記事では、施工管理が異業種に転職できるのか?私の経験も含めて”現実的”な視点で解説していきます。
この記事を最後まで読んで「ちょっと信じてみるか」と思えたら、おすすめの企業へぜひチャレンジしてみてください。
5分程度で解決できます。ではよろしくお願いします。
こんな方におすすめ
- 施工管理に疲れた方
- 施工管理から離れてまともな生活がしたい方
- プライベートや家族との時間が欲しい方
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施工管理は異業種に転職できる?
施工管理は異業種に転職できるのか?
正直につまらない事を言うと、「人による」です。
理由は以下3つ。
- 経験
- 年齢
- 時勢
これらが影響するからです。
経験も浅くて、年齢も若い方は比較的異業種への転職はしやすいです。
その代わり年収はすごく低いですし、これまで積み上げたキャリアも一旦チャラ。
それに対し、経験があって、年齢もそれなりの方は異業種への転職は難易度が高いです。
それは高い年収を希望されることがほとんどだから。
高い年収の新人は正直採用側からすると厳しい。
さらに今の時勢では、これまでよりずっと未経験転職は厳しいです。
各業界、採用を絞っているのが現実です。
採用を積極化しているのは、「IT・通信」と「建築・土木」業界だけです。
参考コロナが転職市場へ与える影響を3つの視点で解説|今、転職に必要なこと
つまり、施工管理から異業種へ転職する場合、
- 全体的に難易度は高い
- 20代前半なら可能性あり
- 年収は下がりやすい
- 「IT・通信」だけは採用は積極的
と言う事です。
施工管理は異業種でも活躍できる?
異業種への転職が厳しいとはいえ、施工管理は転職できれば異業種で活躍できる可能性も十分あります。
その理由は、以下3つの施工管理の仕事の特長が関係しています。
施工管理の仕事の特長
- 工程管理能力
- マネジメント能力
- 段取り能力
もし異業種転職の面接で、「貢献できる能力は?」と聞かれたら、具体的なエピソードと一緒にこれらをアピールするといいです。
少し詳しく解説します。
工程管理能力
施工管理なら異業種に転職しても、工程管理能力で活躍できるはずです。
その理由は2つ。
- みな工程管理が出来ない
- 施工管理は工程に極端にシビア
工程管理能力はどの職種においても重要な能力なのは言うまでもないですよね。
しかし、みな工程を引けない。
”工程表”という概念がないように思えますし、「何が何でも守ろう」という気概が感じられないです。
これって実は大問題。企業は工程をしっかりマネジメントできる人材を求めていたりします。
施工管理職の工程管理は異業種に比べて非常にシビアです。
その超絶シビアな環境にいた施工管理は、異業種に転職しても十分に工程管理の力を発揮出来ます。
マネジメント能力
施工管理は自分で思っている以上にマネジメント能力が向上しています。
それは、常に板ばさみの立場で仕事しているからです。
上司ー職人さん、大工さんー鉄筋屋さん、お客さんー会社、などなど。
新入社員から中間管理職のような立場で仕事をするため、人を動かして仕事を推進するマネジメント能力は他職の比にならないほど向上しています。
施工管理の3年目で、異業種の課長クラス以上のマネジメント能力を持っていたりします。
段取り能力
施工管理をしていると良く使われる"段取り"
これの良し悪しで仕事の8割以上が決まると言いますが、異業種でこれが上手い人は稀です。
なぜなら、自分で段取りしなくても仕事がある程度回るから。
ぐずぐずの段取りでも、何とか流れちゃうので、段取りする意識が薄いんですよね。
それに比べて施工管理は、段取りがしっかり出来てないと現場が止まる。
意識が全然違うので、施工管理出身の方は異業種でも段取り力はダントツにあります。
施工管理から異業種に転職したい理由TOP3
そもそもの話ですが、施工管理から異業種に転職したい理由は何ですか?
理由は人それぞれだと思いますが、同僚や付き合いのあるゼネコンさんにアンケートを取ると、以下の3つがほとんどでした。
これらに当てはまれば、難易度が高くて年収が下がりやすい異業種でなくても、おすすめできる転職先があったりします。
まずは確認してみましょう。
①プライベートの時間が無い
施工管理はほとんどが超長時間労働です。
それも工期の無い現場だと、休日出勤も当たり前で、生活のほとんどが仕事になっていく事も多々あります。
仕事と生活のバランスを持って働くことが一般的になっている現代で、会社の仕事に縛られ続けるのはリスクでもあります。
それを感じている優秀な方たちが、プライベートを確保したいと感じています。
関連記事施工管理はプライベートがない!11の原因と5つの解決方法まとめ
②パワハラが容認される風土
未だに土建業では”パワハラ”の認識は薄いです。
異業種では完全にパワハラと取られる言動でも、土建業では意に介しません。
(長時間の説教を受けたり、暴言を吐かれたり、など)
これが嫌で施工管理から異業種へ転職したいと言う方も多いです。
関連記事施工管理に多いパワハラ具体例と5つの対処法【辞めたらどうなる?】
③板ばさみの立場
板ばさみで精神的なストレスが大きいのも、施工管理から異業種に転職したい大きな理由のひとつです。
常に何かと何かの間で仕事をしないといけないので、メンタルが疲弊する人も少なくありません。
この立場にいると、人間関係にも疲れて嫌になる事が多いようです。
関連記事施工管理をすぐ辞めるのは大丈夫?辞める理由と4つの判断基準
施工管理が転職する企業に求めるものTOP3
施工管理の厳しい仕事の状況があるので、施工管理が異業種転職に求めるものも特長が出てきます。
それが以下の3つです。
- 残業が少ない
- 土日祝休みを確保できる
- 年収が下がらない
①残業が少ない
施工管理なら誰しもがこれを希望するはず。
これまでアホみたいに残業してきたんだから、次こそは人間らしい生活をしたい!
そう思うのも当然です。
そして人間らしい生活をするのが当然ですよね。
②土日祝休みを確保できる
これも施工管理が憧れる希望ですね。
「毎週2連休があるなんて信じられない!」
「世のサラリーマンは休みすぎ!働けよ!」
一度でいいから土日祝休みを満喫したいのが施工管理ですよね。
③年収が下がらない
「出来れば年収は下げたくない!」
正直なことを言うとそうですよね。
年収が下がる転職だと、生活もあるし、メリットが小さい。
良い求人が見つからないからと言って、安易に年収が下がる転職を決めてしまうのは、転職エージェントのカモになってる可能性も高いです。
転職エージェントが何を考えているのか?は以下の記事で解説していますのでご参考に。
参考【9割が知らない】建築・建設系の転職エージェントの選び方|8つのポイントと業界ウラ事情
【9割が知らない】建築・建設系の転職エージェントの選び方|8つのポイントと業界ウラ事情 続きを見る
残業・休日を取るか、年収を取るか、で悩む施工管理は多いと思います。
すべてを叶える求人が見つからなくて諦めている人が多い
ただ、多くの求人を見ても、すべてが揃う求人はなかなか見つからない。
あっても、残業と休日は叶うが年収を犠牲にしてしまう。
「そもそも残業と休日の条件も本当に実現されるか怪しい。。。」
施工管理の多忙な環境にいたので、企業が出す情報は全く信用出来ませんでした。
「転職してみたら全然残業も多いし、休日もちゃんと確保できなかった」なんて事が怖くて、なかなか転職活動に踏み切れない人もいると思います。
施工管理が異業種に転職する際に便利なツール
「転職してみたけど、こんなはずじゃなかった」とならないためにおすすめするのは、色々なところから情報を集めまくることです。
その理由は、企業や広告が出す情報はいくらでもごまかせるので、ほとんど信じちゃダメだからです。
重要視したいのは、その企業で実際に働く方の情報で、こういったリアルな情報の方が信頼度が高い。
その情報を集めるのに、私は”転職会議”と”OpenWork”を使ってました。
ピンポイントで気になる企業の部署の口コミがあればラッキーです。
失敗するリスクを抑える方法としては、転職エージェントもおすすめです。
あなたに合った転職サービスを診断できます。
ぜひ一度お試しください。
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建築・建設おすすめの転職エージェント・サイト18選|職種別ランキング
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施工管理の異業種へのNG転職5選
ここからは、異業種に転職したい施工管理の方にご注意頂きたい仕事を紹介します。
よく異業種転職の成功例として紹介されますが、ぶっちゃけ全然成功じゃないです。
理由も含めて解説します。
NG転職①不動産仲介
施工管理の現場の知識を持って営業になれば、稼げる!
というストーリーですが、そんなのは人次第。
施工管理が異業種に求める、
- 残業少ない
- 休日確保
- 年収下げない
のどれも実現できないです。
上手く行けば③の年収くらいです。
賃貸だと年収すらNGです。
参考不動産営業への転職|賃貸と売買どちらがよいの?今後の動向とウラ側を解説
高年収の営業はしっかり残業もして、休日もお客さんに営業かけて、仕事を取ってきてます。
施工管理に全然おすすめしない職種です。
NG転職②ハウスメーカーの営業
これも募集が多いので、転職する施工管理は多いです。
ハウスメーカーの営業も結局、施工管理が異業種に求める、
- 残業少ない
- 休日確保
- 年収下げない
の中でどれも実現できません。
③年収も獲得できるのは、ほんの一握り。
そもそもハウスメーカーってそんなに儲けていますか?
今の時代、ハウスメーカーの仕事ってそんなにありますか?
不動産仲介営業と同じで、稼ぐ人は夜も休日も働いてます。
NG転職③メーカーのエンジニア
これも成功例でよく紹介されますが、おすすめしません。
理由は施工管理が異業種に求める、
- 残業少ない
- 休日確保
- 年収下げない
の中で実現できるのは、②休日確保のみだからです。
【厳選4選】施工管理におすすめの転職先|これ以外はないと断言します!でも紹介してますが、下請メーカーは元請よりも収益を残しにくい業界構造です。
だから年収も施工管理に比べて下がることがほとんど。
さらに、トラブルやクレーム対応で長時間残業になることや、休日対応なんかもあります。
しっかり気になるメーカーの部署の情報を調べてから行った方がいいです。
NG転職④建材メーカーの技術営業
これも施工管理に人気の職種ですが、おすすめしません。
理由は年収とストレス。
協力業者の番頭さんになりたいと思いますか?
めちゃくちゃ大変そうじゃないですか?
ちょっと想像すると分かりますが、忙しくて大変な施工管理の相手をしないといけないので、ストレスはかなり大きいです。
それに加えて年収は減ることがほとんどですし、現場が夜も休日動いているので、普通に施工管理から連絡来ます。
理由は施工管理が異業種に求める、
- 残業少ない
- 休日確保
- 年収下げない
のどれも実現できません。
NG転職⑤IT業界
最後は人気のIT業界。
コロナ禍でも採用は積極的です。
しかし、施工管理にはおすすめしない職種があります。
それは「SIer」です。
いわゆる「ITゼネコン」です。
施工管理からしたら、作るものが建設物かシステムかの違いだけです。
徹夜もあるし、休日返上もあるし、板ばさみも一緒。
SIerは施工管理と労働環境は一緒。やる事もほとんど一緒。最悪”プログラマー”という「職人」になる必要もある。
つまり、「知識ゼロになるだけで、何も変わらない」ということです。
ただし、”成長産業”であることは間違いなく、今後利益を伸ばせる企業は建設業界に比べて多いです。
なので、同じ労働環境でキャリアを積み続けるなら、建設業界の施工管理よりIT業界に身を置いた方が、年収は上がりますし効率的です。
まだ経験が浅くて、これから苦労しても未来のIT業界でゆとりを作る!と言う方は、早いタイミングでキャリアチェンジを狙ってもいいかもです。
キャリアチェンジのための基礎的なITスキルを高めるにはオンラインスクールがおすすめです。IT基礎知識の記事も豊富→活学
おすすめの施工管理の転職3選
施工管理におすすめできる業種は以下の3つです。
施工管理におすすめの業種
- 不動産ディベロッパー
- ファシリティマネージャー
- 公務員
理由は施工管理が異業種に求める、
- 残業少ない
- 休日確保
- 年収下げない
を実現できるからです。
ひとつずつ解説します。
施工管理におすすめの異業種①不動産ディベロッパー
施工管理におすすめなのは第一に不動産ディベロッパーです。
不動産デベがおすすめの理由は以下。
施工管理にデベがおすすめの理由
-
年収も上がる
-
休日も土日祝
-
有給も使える
-
テレワークも推奨されてる
-
施工管理のキャリアも活かせる
とにかく、働き方がホワイト。
勤務時間は9:00-17:00、残業は平均して月20h程度。(ホント)
休日もちゃんと休めます。
給料は転職で60万アップして、その後2年で160万以上年収があがりました。
デベの建築部門なら、施工管理の経験も活かせますし、キャリアアップにもなる。
施工管理には良い条件の揃った業種です。
ちなみに、デベロッパーに転職して年収と残業の変化はこんな感じです。
デベロッパーの求人案件が少なく感じるのは、デベがあえて表に出さないからです。
本当は施工管理が入れるデベ求人は各社に結構あります。(例:三井・三菱・野村・東京建物・東急ほか)
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施工管理におすすめの異業種②ファシリティマネジメント
次におすすめなのは、ファシリティマネジメントです。
理由は、
- 業務量が適量
- 今後も伸びる業界
- 業績が伸びるから給料も比較的良い
だからです。
人気記事施工管理からファシリティマネジメントに転職して何が良かった?現役FMに聞いてみた!でも紹介していますが、知人が勤めていて、非常にホワイトです。
施工管理の経験が活きる上に、ワークライフバランスを整えた生活ができます。
「施設管理」で施工管理よりやりがいが少ないなどと思わない方が良いです。
発注者業務となるため、実は施工管理よりも上流の仕事となり、技術担当として企画・発注・工事管理まで一貫して担当するケースが多く、施工管理のキャリアアップとして適した職種です。
さらに、年収も新築ゼネコンと同等かそれ以上。
そのため、施工管理が異業種に求める、
- 残業少ない
- 休日確保
- 年収下げない
を実現できます。
-
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施工管理におすすめの業種③公務員
最後は公務員です。
公務員のメリットは以下の3つ。
- 定休日がちゃんとある
- 緊急の突発業務がないので、休める
- 年収は一時下がるが、長い目で上がる
「定休日がある」のは公務員の特色。
ちゃんと予定通りに休める幸せがあります。
ただし、定時で上がれる職場もあれば、忙しくて残業の多い職場もあるので、気になる役所が夜に電気がついてないかチェックしてみるといいです。
また、「予定が突発業務でめちゃくちゃになる」ことは少ないので、「業務予定通り進まないで残業」や「突発業務で休日出勤」とかはほぼないです。
まぁ公務員なので、決して高年収ではないですが、首都圏の公務員は比較的高給です。
とすると、施工管理が異業種に求める、
- 残業少ない
- 休日確保
- 年収下げない
を実現できるので、おすすめの業種になります。
施工管理の異業種への転職|まとめ
ではこの記事のポイントをまとめします。
施工管理は異業種に転職できる?
人による
難易度は高い
年収は下がる
デベ・FM・公務員はいい
ここまで読んで、「デベやFM探そうかなぁ」と思えたら、是非チャレンジしてみてください。
ただ、情報は十分に注意して収集しましょう。
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ぜひ一度お試しください。
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参考転職エージェントの賢い使い方・使い倒す方法を徹底解説!失敗しないための10の知識
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