目次
この記事で分かること
施工管理ではまともな生活が出来ない!時間が欲しいけど年収も下げたくない!
施工管理をしている人なら誰もが一度は思うことでしょう。
「すぐ辞めるのはどうなんだろうか...」
「つらいから辞めるって理由は甘いのかな...」
そう悩みつつ、施工管理を辞めた筆者や経験者の転職先やその後の生活について詳しくお伝えします。
- 建設・不動産業界キャリア14年
- 元施工管理・現不動産デベロッパー
- 一級建築士・一級建築施工・宅建士ほか
こんな方におすすめ
- 施工管理を辞めたい方
- 辞めて大丈夫なのか不安な方
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施工管理を辞めてよかった理由8選
結論から言うと、施工管理を辞めてよかったです。
なぜなら、辞めたことで得たものが多かったから。
施工管理を辞めてよかったことは以下の8つです。
施工管理を辞めてよかった
①残業時間が極端に減った
施工管理を辞めて、残業時間が大幅に減りました。
毎月125時間以上は残業してましたが、辞めてからは平均して残業25時間くらい。
毎日1時間程度の残業で帰れるようになりました。
②土曜・祝日が休めるようになった
施工管理を辞めたら、普通に土曜・祝日が休めるようになりました。
施工管理のときは土曜の出勤は当たり前で、祝日を稼動させている現場も多くありました。
今ではしっかり休むことが出来ています。
③家族と過ごせる時間が増えた
施工管理のときは、家に帰っても家族の寝顔しか見れず、会話も出来ませんでした。
朝も家族が寝ている時間に家を出ていましたので。
それが今では、妻より早く家に帰り、子供のお迎えに行ける日があるほど。
夕飯や朝食を一緒に食べることも出来ます。
④時間を何に使うか自分で選択できるようになった
施工管理を辞めて本当によかったのは、時間の使い道を自分で選択できるようになったことです。
仕事以外の時間を、勉強にあてるのか、家族にあてるのか、自分の趣味などにあてるのか。
施工管理のときは選択の自由がなかったので、辞めてよかったと感じています。
⑤年収が上がった
意外かもしれませんが、施工管理から転職して年収が上がることは珍しくありません。
筆者は不動産デベロッパーへ転職しましたが、転職時で1.2倍、5年で約2倍まで年収はアップしました。
会社にもよりますが、建設業界よりも不動産デベの方が年収は高く、上がりやすいです。
⑥ストレスがかなり減った
施工管理を辞める前は、仕事をさばくのにいっぱいいっぱいで、気持ちにもまったく余裕がありませんでした。
施工管理は、理不尽なことやパワハラなど、ストレスが溜まる要素が多くありすぎでした。
施工管理を辞めてからは、ストレスもかなり減り、いつも機嫌よく過ごせるようになりました。
⑦転勤がほぼなくなった
施工管理のときは、全国勤務だったので、現場配属ごとに転勤の可能性が多くありました。
転勤の場合はより家族との時間も無いですし、手当てがあっても二重生活で経済的にも大きく損です。
施工管理を辞めて、転勤のリスクがほぼなくなったのは、よかったです。
⑧健康になった
施工管理を辞めてよかったのは、何より健康になったことです。
睡眠時間を確保できる、食事もしっかり摂れる、接待や飲み会の回数が減った、タバコを辞められた。
心身のストレスが減ると、よく眠れてタバコやお酒も自然と辞めることができました。
家族も施工管理の激務を見て筆者の体を心配していたので、辞めてよかったです。
施工管理を辞めて後悔したこと3選
施工管理を辞めてよかったことがある反面、後悔したことも少なからずあります。
同じように感じる可能性もあるので、辞める前の参考にしてください。
後悔①技術力の習得が不十分
筆者は施工管理の経験を活かせる職種へ転職をしましたが、やはり施工管理を10年20年経験してきた方々と比べると、技術力の不足を実感します。
施工計画や原価などは施工管理だからこそ磨かれます。
転職したあと、「もう少し現場の知識があったらよかった」と感じる場面もあることは理解しておくと良いかもしれません。
後悔②現場での楽しさがなくなった
施工管理をしているときは気づかないものですが、実は現場から離れると現場は楽しかったんだと実感します。
仕事以外でも、現場での職人さん達との会話も実は楽しいものでした。
施工管理を辞めると、現場ならではの楽しさは感じられなくなることは理解しておきましょう。
後悔③やりがいの減少
転職して気づきましたが、施工管理のやりがいは「自分の裁量が大きいこと」でした。
自分の責任の範疇で自分で判断してものごとを進めていけるのは大きなやりがいに繋がっていました。
他の職種では、自分の意見や考えをそのまま採用されることは少なくなります。
施工管理を辞めてよかったと思える状況とは?
自分が置かれた今の状況で、施工管理を辞めていいものか?と悩んでいる方もいるでしょう。
ここでは施工管理を辞めてよかったと思える状況を紹介します。
心身の健康を害している場合
施工管理の仕事を原因として心身の健康を害してしまっている場合は、辞めてよかったと思うでしょう。
なぜなら、単純にそこまで頑張る必要はないからです。転職するとわかりますが、心地よく働ける仕事は他にあります。
心も身体もあなたの資本です。健康あっての仕事ですから、心身を病んでいるときは辞めて大丈夫です。
パワハラがひどいとき
パワハラがひどいときも施工管理を辞めて大丈夫です。
なぜなら、パワハラは環境を変えないと解決されないからです。
例えば、現場を変えたり、部署を変える。もしくは会社を変えるなどの変化が必ず必要になります。
パワハラは心身の健康を脅かす可能性が高いので、ひどい場合は会社を変えることも検討してOKです。
このまま続けても成長できないなと感じたとき
施工管理を続けても、これでは成長できないと感じている場合は辞めるべきでしょう。
成長できる環境に身を置いた人とそうでない人では、将来に大きな差が生まれます。
企業は「将来は自分でなんとかしてね。」というスタンスなので注意が必要です。
自分自身の将来を守るために、成長できない環境からは離れる方が良いでしょう。
施工管理を辞めたいと思ったときに必要な3つの判断
施工管理を辞めるときにはいくつかの判断が必要になります。
この判断をせずに辞めてしまうと大きな後悔を感じる可能性もありますので、確認しておきましょう。
判断①"施工管理"を辞めたいのか、"会社"を辞めたいのか判断する
まずは、"施工管理"を辞めたいのか、"会社"を辞めたいのかを判断しましょう。
なぜなら、どちらを辞めたいのかによって行動の選択肢が変わるからです。
例えば、施工管理を辞めたい場合は異動すれば済む場合もあります。
会社を辞めたい場合は転職になりますが、職種はもう一度施工管理しても良いですよね。
そのため、まずは"施工管理"を辞めたいのか、"会社"を辞めたいのかを判断しましょう。
判断②年収が減少しても生活に影響がないか判断する
転職時には年収が下がる可能性もあります。
年収が下がった場合に、ローンの返済が厳しくなる、子供の教育費に不足が出るなど、生活に影響がある場合は注意が必要です。
自身の生活費については十分に確認してから辞めるようにしましょう。
判断③人生で叶えたいことが実現できるか判断する
施工管理を続けることで人生で叶えたいことが実現できるか。考えてみましょう。
逆に、施工管理を辞めることで人生で叶えたいことが実現できるようになるのであれば、辞めるべきです。
人生は仕事だけではないので、自分の人生を主眼に置いて判断するようにしましょう。
施工管理を辞めたあとの3つの選択肢
施工管理を辞めたあとには3つの選択肢があります。
施工管理を辞める場合はこの3つの選択肢から進む方向を選ぶことになりますので参考にしてください。
施工管理を辞めたあとの選択
- 異動
- 転職(別会社の施工管理)
- 転職(施工管理以外の職種)
選択肢①異動
施工管理を辞めるにあたって手間がかからないのが異動です。
代表的な異動先は以下。
- 施工計画部
- 品質管理部
- 安全管理部
- 発注統括部
- 工務部など
社内に異動先がある場合は希望を出すことで施工管理を辞めることができます。
選択肢②転職(別会社で施工管理)
これは施工管理を辞めずに会社を辞めるパターンです。
施工管理でも、会社を変えることでホワイトに働けるようにすることもできます。
具体的な転職先については以下の記事で詳しく紹介しているので参考にしてください。
おすすめ施工管理でわりと楽なのはココ!早く帰れる業種をキャリア14年のプロが紹介
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施工管理で意外と楽な分野はココ!3つの特徴と見つける方法を解説
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選択肢③転職(施工管理以外の職種)
施工管理以外の職種に転職することで、生活もキャリアも充実したものに変えることが可能です。
筆者も含め、多くの施工管理が他職に転職しています。
例えば、不動産デベロッパーやファシリティマネジメント、土木建設コンサルなど、施工管理から転職できる職種は豊富です。
おすすめの転職先は以下の記事でも紹介しているので、参考にしてみてください。
おすすめ施工管理におすすめの転職先8選とNG転職先7選|経験者の声と成功の7つのコツ
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施工管理からの転職におすすめの転職先8選とNG転職先7選|経験者の声と成功の7つのコツ
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施工管理を辞めてよかったと感じている人の体験談
ここからは、筆者の知人で施工管理を辞めてよかったと感じている人の体験談について紹介していきます。
各々キャリアは異なりますが、それぞれ得られた施工管理を辞めて得られたメリットがありますので、参考にしてみてください。
体験談①内勤に異動した20代同僚
Y.Tさん
ゼネコン内勤
- 元施工管理
- 家庭あり
- 28歳で内勤へ
- BIM計画室に勤務
内勤に異動した同僚の体験談を共有します。
彼は会社がどうしても嫌いなようでいつも愚痴を行っていましたが、至極真っ当な意見を言う人です。
施工管理を辞めた理由
施工管理を辞めたのは、現場の人間関係が嫌だったのと、何より働き方に納得がいかなかったからです。
YESマンが評価される部の状況もおかしいし、限界まで働かせようとする会社のスタンスに疑問がありました。
施工管理を辞めてよかったこと
施工管理を辞めてからは無用なストレスが軽減したことと、19時には業務を終了して帰れることですね。
平日に家族と会えますし、朝食も一緒に食べることができます。休日も増えて辞めてよかったです。
その後の生活
現在は異動して社内のBIM計画室に在籍しています。
年収は現場手当や残業がなくなったため減りましたが、業務に見合った年収に納得しています。
体験談②会社を変えて施工管理を続けている30代先輩
N.Sさん
ゼネコン施工管理
- 施工管理→他社施工管理へ転職
- 家庭あり
- 32歳で転職
- BIM計画室に勤務
会社の中では評価が低かった30代前半の先輩です。
会社を変えて年収も大きく上がったそうです。
施工管理を辞めた理由
施工管理を辞めたのは、カンタンに言うと評価されなかったから。
一度"無能"のレッテルを貼られると、そうカンタンに覆せなくなるのがこの業界。
同じ仕事で年収も上がって評価も上がるなら転職した方が良いと考えるのが普通。
施工管理を辞めてよかったこと
年収が上がったこと。
評価も真っ当にされるようになったし、仕事もしやすくなった。
仕事内容は同じでも会社が違うと環境は全然違う。
その後の生活
転職して3年で年収は150万以上上がった。
残業時間や休日数は変わりないけれど、気持ちよく施工管理の仕事ができるようになった。
体験談③施工管理4年目で辞めて大手ビル管理会社へ転職した20代同僚
R.Sさん
ビル管理会社
- 元施工管理
- 27歳で転職
- ビル管理会社勤務
筆者の仲の良い同僚です。
優しく真面目な性格の持ち主で、管理会社に転職して私生活を充実させることができたそうです。
施工管理を辞めた理由
上司のパワハラと、休日も自主的に出勤するほど業務に追われていたためです。
上司からは「使えねぇな」「向いてないんじゃないのか」「辞めちまえ」と言われ続けて精神的に疲れました。
また、仕事でミスがあると"減点"と言われ、"減点"が一定数になると罰符として飲み代などを払わされることもありました。
そのため、ミスがないように休日も出勤して溜まった仕事を処理していたので、辞めました。
施工管理を辞めてよかったこと
しっかり心も身体も休めるようになったこと。
施工管理は休みでも休まらないのでしんどかったです。
転職時に年収は下がりましたが、3年目からは前職の年収より高くなったので満足しています。
その後の生活
管理会社はシフト勤務なので、夜勤もありますが、休みは必ず取れるのでメリハリがあります。
休日は草野球もしていますし、プライベートを充実させることができています。
会社も大手不動産会社のグループ企業なので安心しています。
体験談④ファシリティマネジメントに転職した30代フォロワーさん
いわん太さん
金融機関在籍_ファシリティマネージャー
- 元サブコン施工管理
- 過労で倒れ転職を決意
- 金融機関のファシリティマネジメント職へ
- 資格:一級建築士、一級管工事施工管理技士、その他金融系資格
- いわん太さんのブログはコチラ→セコカンリベンジャーズ
よく交流させていただいているフォロワーさんです。
設備施工管理の現場代理人まで経験されましたが、過労で倒れ、転職を決意。
現在ファシリティマネジメントという職種でホワイトにキャリアを積んでいます。
施工管理を辞めた理由
とにかく激務で体調を崩してしまったのがきっかけです。
当時に結婚したこともあり、転職することを決意しました。
施工管理を辞めてよかったこと
ファシリティマネジメントに転職して生活は一変しました。
"世界が全然違う"っていうのはこういうことなんだって実感してます。
建設業界から違う業界に移っているので、一般社会ってこうなんだって感じましたね。
あとは施工管理の経験を活かせるところも施工管理から転職するメリットです。
その後の生活
残業は平均で30hくらい。休日も土日祝休み。年収も大手施工管理と遜色ないです。
完全な異業種に転職できるのに、キャリアをゼロからスタートしなくて良いのは大きなメリットですね。
詳しい仕事内容や転職方法は以下の記事で紹介しています。
人気記事施工管理からファシリティマネジメントに転職して何が良かった?現役FMに聞いてみた!
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体験談⑤不動産デベロッパーへ転職した筆者
よこてん
不動産デベロッパー
- 元施工管理
- 家庭あり
- 29歳で転職
- 不動産デベロッパーに勤務
中小ゼネコンの施工管理から不動産デベロッパーへ転職した筆者の経験です。
施工管理の時から生活水準は大幅に変わっています。
施工管理を辞めた理由
プライベートの時間がなさすぎたことが理由です。
最後の現場では、帰宅できるのは平日1日と日曜日だけ。
人生コレで良かったんだっけ?と考え直しました。
施工管理を辞めてよかったこと
時間を確保できるようになったことです。
施工管理職はある一定の技術力が身につくと社内業務が増えます。社内会議資料作成や上司報告などですね。
社内業務は技術者としての成長は見込めないので、筆者にとっては無駄な時間でした。
プライベートを犠牲にしているのに成長もできないのは「時間の搾取」と考えていたので、その状況から離れられたのは本当によかったです。
その後の生活
残業は平均で30hくらい。休日も土日祝休み。年収は約2倍となりました。
不動産デベロッパーはホワイトに働ける上に年収も高いので、施工管理の転職先としてはおすすめです。
不動産デベロッパーへの転職のコツは以下の記事で紹介していますので参考にしてみてください。
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施工管理を辞めてよかったと思うために必要なこと
施工管理を辞めてよかったと思うためには、働く環境を理想に近づける必要があります。
そのためには、辞めた後の仕事環境がどうなのかを正確に知ることと、叶えたい環境にうまく入りこむことが必要です。
施工管理を辞めてよかったと思うために必要な2つの行動を紹介します。
口コミを徹底的に調査
まずは施工管理を辞める前に、辞めた後の口コミを徹底して確認しましょう。
異動を考えている人は異動先の先輩や後輩に状況を聞いてみる。
転職を考えている人は転職口コミサイトで評判を調べる。
施工管理を辞めた人の経験談をネット検索してみるなど。
自分が施工管理を辞めた後の仕事のイメージが映像で浮かぶくらいに徹底的に調査しましょう。
転職エージェントを使い倒す
転職を考えている場合は”建設業に強い”転職エージェントを必ず使いましょう。
なぜなら、”建設業に強い”転職エージェントは「施工管理の経験を活かして他業界へ転職できるルート」を持っているからです。
また、リクルートエージェントなどの大手だと「建設業特有の事情」を理解しておらず、話がかみ合わないケースも多くあります。
実際の使い方は以下の記事で詳しく紹介しているので、社会人の一般常識として一度は読んでおくことをおすすめします。
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施工管理を辞めてよかった理由|まとめ
施工管理を辞める理由は人それぞれあると思いますが、筆者は辞めることには賛成です。
施工管理は激務であるため、転職して環境が悪化するような失敗のリスクは少なく、理想の生活ができる可能性は高くなります。
応援しています。
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『施工王』は、不動産デベロッパーの中の人(管理人)が同僚や自身の経験を元に建設業界のリアルを発信するブログです。
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